信号待ちでぼんやり立っていた、その瞬間。
――頭に、鳥の糞が落ちてきた。
一瞬、何が起きたのかわからず、次の瞬間に現実を理解する。
正直、気分のいいものではない。
ただ幸いだったのは、家を出てすぐの場所だったことと、時間に余裕があったこと。
そのまま引き返し、洋服についた糞を洗い、頭ももう一度シャンプーし直した。
思い返してみると、
「糞がかかる」「糞を踏む」といった出来事は、
私の人生ではだいたい5年に一度くらいの割合で起きている気がする。
まぁまぁ、運(ウン)がついている!?
糞にかかって腹を立てたところで、
上を見上げても、そこに鳥の姿はない。
ふと足元を見ると、
よく見れば、ほかにも糞の跡がいくつもある。
この出来事は、人間関係にもよく似ていると思った。
嫌なことが起きたとき、
私たちはつい「誰が悪いのか」「なぜこんなことが起きたのか」と、
過去をほじくり返して探そうとする。
でもそれは、もう過ぎ去ったこと。
過去に起きた出来事に、いつまでも腹を立てたり、悩み続けても、
現実は何も変わらない。
それよりも、
「自分はどこを見ていなかったのか」
「足元に、同じ原因はなかったか」
今できることを淡々とやり、
原因を見つめ直し、これからに活かす。
鳥の糞は不運だったけれど、
足元を見つめ直す、いいきっかけになった。

